【徹底解説】多変量正規分布の標準化

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多変量正規分布の標準化

多変量正規分布N(μ,Σ)に従うXに対し,以下で定義される確率変数

(1)Z=Σ1/2(Xμ)

N(0n,In)に従う。ただし,0nn次元ゼロベクトル,Inn次元単位行列を表す。

1次元の場合と本質的には同じ操作を行っています。

証明

式(1)を変形すると,

(2)Z=Σ1/2XΣ1/2μ

となります。多変量正規分布の線形変換の定理において,

(3)A=Σ1/2,b=Σ1/2μ

を代入すると,Zもまた多変量正規分布に従い,その平均ベクトルは,

(4)Aμ+b=Σ1/2μΣ1/2μ=0

となり,分散共分散行列は

(5)AΣAT=Σ1/2Σ(Σ1/2)T=Σ1/2(ΣT)1/2=Σ1/2Σ1/2=In

となります。ただし,Inn次元単位行列を表し,正則行列において逆行列の転置と転置の逆行列が等しくなること,およびΣが対称行列であることを利用しました。したがって,

(6)ZN(0n,In)

が得られます。

参考文献

本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • (2)におけるZの分散は線形変換の定理に従えば,Σ^(-1/2)Σ(Σ^(-1/2))^Tだと思いますが,なぜそのような結果になるのか教えていただきたいです.

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