【徹底解説】分散共分散行列の定義

本記事は「これなら分かる!はじめての数理統計学」シリーズに含まれます。

不適切な内容があれば,記事下のコメント欄またはお問い合わせフォームよりご連絡下さい。

目次

分散共分散行列

$X=[X_{1},\ldots,X_{n}]^{T}$の要素の分散及び$X_{i},X_{j}$の共分散$\sigma_{ij}=\Cov[X_{i},X_{j}]$を$(i,j)$要素とする$n\times n$対称行列

\begin{align}
V[X] &= \Sigma = (\sigma_{ij})
\end{align}

を確率ベクトル$X$の分散共分散行列という。ただし,対角行列$\sigma_{ii}$は$X_{i}$の分散である。

線形代数や機械学習の分野では頻出の概念です。その名の通り,複数の確率変数に対する分散と共分散を一元管理する行列のことを分散共分散行列といいます。$\Cov[X_{i},X_{j}]$と$\Cov[X_{j},X_{i}]$は等しいことから,分散共分散行列は対称行列になります。加えて,共分散は非負の値をとりますので,分散共分散行列は半負定値となります。

補足

下記の表現

\begin{align}
V[X] &= E[(X-\mu)(X-\mu)^{T}]
\end{align}

を分散共分散行列の定義として用いる場合もあります。

参考文献

本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。

シェアはこちらからお願いします!

コメント

コメントする

※ Please enter your comments in Japanese to distinguish from spam.

目次