【徹底解説】ベータ分布と二項分布の共役性

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ベータ分布と二項分布

ベータ分布は二項分布の共役事前分布である。

証明

ベータ分布二項分布共役事前分布として導入しましたが,本稿では二項分布とベータ分布の確率関数が与えられた状況でベータ分布が二項分布の共役事前分布となっていることを確認しましょう。いま,二項分布の確率関数を以下のように置きます。

\begin{align}
p(x\mid \theta) &= {}_{n} C_{x}~\theta^x (1-\theta)^{n-x}
\end{align}

ベータ分布の確率関数を以下のように置きます。

\begin{align}
p(\theta) &= \frac{1}{B(a_0, b_0)} \theta^{a_0-1}(1-\theta)^{b_0-1}
\end{align}

ただし,$B(\cdot)$はベータ関数を表します。ここで,二項分布とベータ分布の確率関数の積,すなわち事後分布を計算してみます。

\begin{align}
p(\theta \mid x) &= \frac{p(x\mid \theta)p(\theta)}{p(x)} \\[0.7em]
&\propto p(x\mid \theta)p(\theta) \\[0.7em]
&\propto \theta^{x+a_0-1}(1-\theta)^{n-x+b_0-1} \\[0.7em]
&= \theta^{a}(1-\theta)^{b} \label{事後分布}
\end{align}

ただし,

\begin{align}
a &= x+a_0-1 \\[0.7em]
b &= n-x+b_0-1
\end{align}

と置きました。以上より,事後分布($\ref{事後分布}$)がベータ分布となることが分かりました。すなわち,ベータ分布が二項分布の共役事前分布であることが示されました。

参考文献

本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。

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