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目次
カイ二乗分布と多変量正規分布
$\mX\sim \N(\vmu, \Sigma)$のとき,以下で定義される確率変数
\begin{align}
\mY &= (\mX-\vmu)^T\Sigma^{-1}(\mX-\vmu)
\end{align}
\mY &= (\mX-\vmu)^T\Sigma^{-1}(\mX-\vmu)
\end{align}
は自由度$n$のカイ二乗に従う。ただし,$\vmu \in \bbR^{n}$は平均ベクトル,$\Sigma \in \bbR_{+}^{n \times n}$は分散共分散行列である。
証明
以下のように確率変数$Z$を定義します。
\begin{align}
\mZ &= \Sigma^{-1/2}(\mX-\vmu)
\end{align}
\mZ &= \Sigma^{-1/2}(\mX-\vmu)
\end{align}
これは多変量正規分布の標準化に他なりませんので,
\begin{align}
\mZ \sim \N(\vzero_n, I_n)
\end{align}
\mZ \sim \N(\vzero_n, I_n)
\end{align}
となります。ただし,$\vzero_n$は$n$次元ゼロベクトル,$I_n$は$n$次元単位行列を表します。ここで,
\begin{align}
\mY &= \left\{\Sigma^{-1/2}(\mX-\vmu)\right\}^T \left\{ \Sigma^{-1/2}(\mX-\vmu) \right\} \\[0.7em]
&= \|Z\|^2
\end{align}
\mY &= \left\{\Sigma^{-1/2}(\mX-\vmu)\right\}^T \left\{ \Sigma^{-1/2}(\mX-\vmu) \right\} \\[0.7em]
&= \|Z\|^2
\end{align}
であることに注意すると,カイ二乗分布の定義より,
\begin{align}
\mY \sim \chi^2(n)
\end{align}
\mY \sim \chi^2(n)
\end{align}
となることが分かります。
参考文献
本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。
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