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最良線形予測量
実定数に対し,の線形関数
でを予測する問題を考える。との平均二乗誤差を最小化するを最良線形予測量とよび,
で与えられる。ただし,はの正則な分散共分散行列を表し,とおき,とおいた。
の線形関数でを予測する問題は線形回帰とよばれ,機械学習の分野では正規方程式ともよばれます。
証明
平均二乗誤差の定義より,最小化する目的関数をとおくと,
となります。式()を最小にするを求めるため,一般に確率変数に対してを最小にするはで与えられることを示しておきます。およびとおき,を期待値の線形性により変形すると,
が得られます。式()は下に凸の二次関数であるため,平方完成すると式()を最小にするはで与えられることが分かります。これを式()に適用すると,
となります。式()を示せました。これを再び式()に代入すると,
とおいて式()を展開すると,が一項,が二項ずつ,が一項現れますので,
となります。式()の第三項目を
と変形してで偏微分すると,
が得られます。これをとおくと,
が得られます。定義中のノーテーションを用いて行列表記すると,
となります。が正則ならば,を左から掛けることで式()が得られます。
参考文献
本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。
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