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目次
ガンマ分布の特性関数
尺度母数$\lambda=1$のガンマ分布の特性関数$\phi_{X}(t)$は,以下のように表される。
\begin{align}
\phi_{X}(t) &= \frac{1}{(1-it)^{n}}
\end{align}
\phi_{X}(t) &= \frac{1}{(1-it)^{n}}
\end{align}
証明
尺度母数$\lambda=1$のガンマ分布の確率密度関数を$f_{X}(x)$と置くと,特性関数の定義より以下が成り立ちます。
\begin{align}
\phi_{X}(t)
&= \int_{0}^{\infty} e^{itx} f_{X}(x)dx \\[0.7em]
&= \frac{1}{\Gamma(n)}\int_{0}^{\infty} x^{n-1}e^{-(1-it)x} dx \label{1}\\[0.7em]
&= \frac{1}{\Gamma(n)}\cdot \frac{\Gamma(n)}{(1-it)^{n}} \label{2}\\[0.7em]
&= \frac{1}{(1-it)^{n}}
\end{align}
\phi_{X}(t)
&= \int_{0}^{\infty} e^{itx} f_{X}(x)dx \\[0.7em]
&= \frac{1}{\Gamma(n)}\int_{0}^{\infty} x^{n-1}e^{-(1-it)x} dx \label{1}\\[0.7em]
&= \frac{1}{\Gamma(n)}\cdot \frac{\Gamma(n)}{(1-it)^{n}} \label{2}\\[0.7em]
&= \frac{1}{(1-it)^{n}}
\end{align}
ただし,式($\ref{1}$)から式($\ref{2}$)はガンマ分布とガンマ関数の関係において,$\lambda$が実部が正の複素数の場合でも成り立つことを利用しました。
参考文献
本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。
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