【徹底解説】ネイマン・ピアソンの基本定理

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ネイマン・ピアソンの基本定理

$i=0,1$を帰無仮説及び対立仮説に対応するインデックスとする。すなわち,$f(x,\theta_{i})$を帰無仮説及び対立仮説のもとでの確率関数とする。与えられた$c\geq0$と$0\leq r\leq 1$に対し,次の検定関数$\delta_{c,r}$を考える。

\begin{align}
\delta_{c,r}(x) &=
\begin{cases}
1,&\if~\displaystyle\frac{f(x,\theta_{0})}{f(x,\theta_{0})}>c\\[0.7em]
r,&\if~\displaystyle\frac{f(x,\theta_{0})}{f(x,\theta_{0})}=c\\[0.7em]
0,&\if~\displaystyle\frac{f(x,\theta_{0})}{f(x,\theta_{0})}<c
\end{cases}
\end{align}

$\delta_{c,r}$のサイズ$E_{\theta}[\delta_{c,r}(X)]$を$\alpha$とするとき,有意水準$\alpha$の検定のなかで$\delta_{c,r}$が最強力検定となる。ただし,有意水準$\alpha$の最強力検定を定める任意の検定関数$\delta$に対し,$c$は以下を満たさなくてはならない。

\begin{align}
\delta(x) &=
\begin{cases}
1,&\if~\displaystyle\frac{f(x,\theta_{0})}{f(x,\theta_{0})}>c\\[0.7em]
0,&\if~\displaystyle\frac{f(x,\theta_{0})}{f(x,\theta_{0})}<c
\end{cases}
\end{align}

これはすなわち,定数$c$には一意性が存在することを表している。

あるサイズ,すなわち第一種の過誤確率が$\alpha$の下で「尤度比がある値$c$以上の領域を棄却域とする」検定が最強力検定であることを主張しています。また,$X$が離散型確率変数である場合に,有意水準を調整するために確率化検定を行う必要があります。$r$を持ち出しているのはそのためです。

証明

(執筆中)

参考文献

本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。

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