【徹底解説】独立の性質

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独立の性質

事象$A$と事象$B$が独立ならば,以下が成立する。

  • 事象$A$と事象$B^c$は独立
  • 事象$A^c$と事象$B^c$は独立

直感的にも成り立ちそうな定理ですよね。事象$A$と$B$が独立であれば,それぞれの余事象に対しても独立であることは成り立ちそうです。

証明

2つの命題それぞれについて証明していきます。独立の定義に帰着させるという方針で一貫しています。

1. の証明

\begin{align}
P(A \cap B^c) &= P(A) - P(A \cap B) \\[0.7em]
&= P(A) - P(A)P(B) \\[0.7em]
&= P(A) \left\{ 1 - P(B) \right\} \\[0.7em]
&= P(A)P(B^c)
\end{align}

2. の証明

\begin{align}
P(A^c \cap B^c) &= 1 - P(A \cup B) \\[0.7em]
&= 1 - \left\{ P(A) + P(B) - P(A \cap B) \right\} \\[0.7em]
&= 1 - \left\{ P(A) + P(B) - P(A)P(B) \right\} \\[0.7em]
&= \left\{1 - P(A) \right\} \left\{1 - P(B)\right\} \\[0.7em]
&= P(A^c)P(B^c)
\end{align}

参考文献

本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。

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