【徹底解説】ガンマ関数の代表的な値

本記事は「これなら分かる!はじめての数理統計学」シリーズに含まれます。

不適切な内容があれば,記事下のコメント欄またはお問い合わせフォームよりご連絡下さい。

目次

ガンマ関数の代表的な値

ガンマ関数$\Gamma(\cdot)$に対し,

\begin{align}
\Gamma(1) &= 1 \\[0.7em]
\Gamma\left(\frac{1}{2}\right) &= \sqrt{\pi}
\end{align}

が成り立つ。

ガンマ関数の階乗としての性質を利用する際によく利用されます。

証明

ガンマ関数$\Gamma(n)$に$n=1$を代入します。

\begin{align}
\Gamma(1) &= \int_{0}^{\infty}e^{-t}dt \\[0.7em]
&= \left[-e^{-t}\right]_{0}^{\infty} \\[0.7em]
&= 1
\end{align}

同様に,$\Gamma(n)$に$n=1/2$を代入します。

\begin{align}
\Gamma\left(\frac{1}{2}\right) &= \int_{0}^{\infty}t^{-1/2}e^{-t}dt
\end{align}

ここで,$t^{1/2}=s$と置くと,

\begin{align}
\Gamma\left(\frac{1}{2}\right) &= \int_{0}^{\infty}s^{-1}e^{-s^2}(2sds) \\[0.7em]
&= 2\int_{0}^{\infty}e^{-s^2}ds \label{1}\\[0.7em]
&= 2\cdot \frac{\sqrt{\pi}}{2} \label{2}\\[0.7em]
&= \sqrt{\pi}
\end{align}

となります。ただし,式($\ref{1}$)から式($\ref{2}$)はガウス積分を利用しました。

参考文献

本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。

シェアはこちらからお願いします!

コメント

コメントする

※ Please enter your comments in Japanese to distinguish from spam.

目次