【徹底解説】不偏推定量の定義

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不偏推定量

真のパラメータ$\theta$はどのような値をとっても期待値が$\theta$に一致するような推定量$\hat{\theta}$を不偏推定量という。すなわち,$\hat{\theta}$が$\theta$の不偏推定量であるとは,すべての$\theta$に対し

\begin{align}
E_{\theta}\left[\hat{\theta}(X)\right] &= \theta
\end{align}

が成り立つことである。

平均二乗誤差をバイアス・バリアンス分解するとバイアスと分散(バリアンス)の和で表されますが,不偏推定量はバイアスを$0$にすることに着目した推定量となっています。実際に,不偏推定量を用いることでバイアスは$0$となる一方で分散が増大してしまう可能性もあります。また,定義からも分かる通り,一般に標本値$X$から計算される真のパラメータ$\theta$の不偏推定量$\hat{\theta}(X)$には一意性はなく,複数の中から最善の推定量を選択する必要があります。

参考文献

本稿の執筆にあたり参考にした文献は,以下でリストアップしております。

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