【徹底解説】ユニタリ行列による対角化

本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

ユニタリ行列による対角化

$n$次複素行列$A$がユニタリ行列によって対角化されるための必要十分条件は,$A$が正規行列であることである。すなわち,適当な$n$次ユニタリ行列$U$に対して

\begin{align}
U^{-1}AU &= U^{\ast}AU\label{主題}
\end{align}

が対角行列となるための必要十分条件は$A$が正規行列であることである。

複素内積空間のテプリッツの定理を行列に置き換えた定理です。

証明

複素内積空間のテプリッツの定理よりただちに従います。

補足

複素内積空間のテプリッツの定理における正規直交基底を固有ベクトルとし,固有多項式が重解をもつ場合はグラム・シュミットの正規直交化法を用いて新しく基底を生成することにより,式($\ref{主題}$)の対角成分は固有値とすることができます。

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