本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。
初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。
目次
行列の符号と固有値
いずれのケースにも当てはまらない場合は$A$は不定値となります。
証明
$A$の固有値を$\alpha_{1},\ldots,\alpha_{n}$,それらに対応する固有ベクトルを$\vx_{1},\ldots,\vx_{n}$とすると,行列の符号の定義より行列の符号はエルミート形式
\begin{align}
\overline{\vx}^{T}A\vx = \overline{\vx}^{T}(\alpha_{i}\vx) = \alpha_{i}\|\vx\|^{2}
\end{align}
\overline{\vx}^{T}A\vx = \overline{\vx}^{T}(\alpha_{i}\vx) = \alpha_{i}\|\vx\|^{2}
\end{align}
によって定められます。固有ベクトルの定義より$\vx\neq 0$であることから$\|\vx\|^{2}{>}0$となることに注意すると,行列$A$の符号は$\alpha_{i}$によって定められることが分かりました。すなわち,上の主張が示されました。
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