【徹底解説】広義の固有空間への縮小と固有値

本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

広義の固有空間への縮小と固有値

$V$を$\mK$上の$n$次元ベクトル空間,$F$を$V$の線型変換とし,$\alpha_{1},\ldots,\alpha_{s}$を$F$の相違なる固有値とする。ただし,$\mK$は複素数空間$\mC$または実数空間$\mR$を表す。このとき,$\alpha_{i}$に対する広義の固有空間$\tilde{W}(\alpha_{i})$は,$\alpha_{i}$以外に固有値をもたない。

広義の固有空間への縮小は,広義の固有空間の固有値とは別の固有値をもたないという意味です。

証明

$v$を$\tilde{W}(\alpha_{i})$の$0$でない元とします。広義の固有ベクトルの拡張より,$\alpha_{i}$と異なるスカラー$\beta$に対して

\begin{align}
v^{\prime} &= (F-\beta I)(v)
\end{align}

で定義される$v^{\prime}$も$\alpha_{i}$に対する広義の固有ベクトルになります。すなわち,$v^{\prime}$は$0$にはなりません。すなわち,

\begin{align}
F(v) &\neq \beta v
\end{align}

となります。これは,$F$が$\tilde{W}(\alpha_{i})$上では$\alpha_{i}$以外の固有値をもたないことを表しています。したがって,上の主張は示されました。

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