本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。
初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。
ワイヤストラスの公理とデーデキントの公理の同値性
ワイヤストラスの公理とデーデキントの公理は同値である。
実数をワイヤストラスの公理から構成する流派とデーデキントの公理から構成する流派が存在します。
証明
必要性と十分性それぞれに関して証明していきます。
ワイヤストラスの公理 デーデキントの公理
切断
に矛盾するからです。そこで,ワイヤストラスの公理より,
に最大元 があり, の最小元は存在しない
が成り立ち,
の最大元は存在せず, の最小元 が存在する
が成り立ちます。したがって,デーデキントの公理の主張が示されました。
デーデキントの公理 ワイヤストラスの公理
が成り立ちますので,順序対
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