本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。
初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。
目次
連立一次方程式の解の一意性
$n$次正方行列$A$と未知数の$n$次元ベクトル$\vx$に対し,$\det (A)\neq 0$であれば連立一次方程式
\begin{align}
A\vx &= \vb \label{主題}
\end{align}
A\vx &= \vb \label{主題}
\end{align}
はただ一組の解をもつ。
連立一次方程式と行列式には密接な関係があります。
証明
行列式と正則の関係より,$\det(A)\neq 0$であれば逆行列$A^{-1}$が存在します。このとき,式($\ref{主題}$)の両辺に左から$A^{-1}$を掛けることにより,
\begin{align}
\vx &= A^{-1}\vb \label{1}
\end{align}
\vx &= A^{-1}\vb \label{1}
\end{align}
が得られます。すなわち,式($\ref{主題}$)を満たす$\vx$は式($\ref{1}$)で一意に与えられることが示されました。
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