【徹底解説】合成写像の線型性

本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

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合成写像の線型性

$R,S,T$をベクトル空間とする。写像$F:R\rightarrow S$と写像$G:S\rightarrow T$はそれぞれ線型写像とする。このとき,合成写像$G\circ F$もまた線型写像になる。

線型写像の合成写像も線型写像になることを表しています。

証明

合成写像$G\circ F$が線型写像の要件を満たすことを確認します。$r_{1},r_{2}\in R$に対し,

\begin{align}
G\circ F(r_{1}+r_{2}) &= G(F(r_{1}+r_{2}))\\[0.7em]
&= G(F(r_{1})+F(r_{2}))\\[0.7em]
&= G(F(r_{1}))+G(F(r_{2}))\\[0.7em]
&= G\circ F(r_{1})+G\circ F(r_{2})
\end{align}

が成り立ちます。また,任意の実数$c$に対して

\begin{align}
G\circ F(cr_{1}) &= G(F(cr_{1}))\\[0.7em]
&= G(c\cdot F(r_{1}))\\[0.7em]
&= c\cdot G(F(r_{1}))\\[0.7em]
&= c\cdot G\circ F(r_{1})
\end{align}

が成り立ちます。以上より,合成写像$G\circ F$が線型写像であることが示されました。

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