【初学者向け】オイラーの微分方程式

zuka

こんにちは。
zuka(@beginaid)です。

本記事では,数学検定1級で頻出の微分方程式についてまとめていきます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

オイラーの微分方程式

二階非同次線形微分方程式のうち,以下の形をしたものをオイラーの微分方程式と呼びます。

\begin{align}
x^2 \frac{d^2 y}{dx^2} + ax\frac{dy}{dx} + by &= R(x)
\end{align}

解法

オイラーの微分方程式は,$x > 0$のときは$x = e^t$,$x < 0$のときは$x = -e^{t}$とおくことで,定数係数の二階非同次微分方程式に帰着させることができます。

例題

以下の例題を解きましょう。ただし,$x > 0$とし,初期条件は与えないため適切な定数項を設定します。

\begin{align}
x^2 \frac{d^2 y}{dx^2} - 3x\frac{dy}{dx}+ 4y &= x^2\log x
\end{align}

$0 < x$ですので,$x = e^t$と置けばよいです。このとき,一階微分は

\begin{align}
\frac{dy}{dx} &= \frac{dy}{dt}\frac{dt}{dx} \\[0.7em]
&= \frac{dy}{dt}\frac{1}{x} \\[0.7em]
&= \frac{dy}{dt}e^{-t}
\end{align}

と表され,二階微分は

\begin{align}
\frac{d^2y}{dx^2} &= \frac{d}{dx}\left( \frac{dy}{dx} \right) \\[0.7em]
&= \frac{d}{dx}\left( \frac{dy}{dt}e^{-t} \right) \\[0.7em]
&= \frac{d}{dt}\left( \frac{dy}{dt}e^{-t} \right) \frac{dt}{dx} \\[0.7em]
&= \left( \frac{d^2y}{dt^2}e^{-t} - \frac{dy}{dt}e^{-t} \right)e^{-t} \\[0.7em]
&= \left( \frac{d^2y}{dt^2} - \frac{dy}{dt} \right)e^{-2t}
\end{align}

と表されます。これらを元の微分方程式に代入すると,

\begin{align}
e^{2t}\cdot (y^{\prime\prime}- y^{\prime})e^{-2t} -3e^{t}\cdot y^{\prime}e^{-t} + 4y = t e^{2t}
\end{align}

となります。ただし,$y^{\prime} = dy/dt$を表します。ここで,元々係数にかかっていた$x^2=e^{2t}$や$x=e^t$が変数変換によって消えるという部分がオイラーの微分方程式のキモです。

\begin{align}
y^{\prime\prime}- 4y^{\prime} + 4y = t e^{2t} \label{整理後のオイラー方程式}
\end{align}

無事,非同次線形微分方程式に帰着しました。同次方程式の特性方程式の解は$\lambda = 2$の重解で,右辺の$e^{2t}$の係数とバッティングしているパターンです。このときは,特殊解の予想系に$t^2$を掛けるのでした。よって,特殊解は以下のような形になります。

\begin{align}
Y &= t^2\cdot (At + B)e^{2t}
\end{align}

特殊解の一階微分と二階微分を計算して,先ほどは割愛していた特殊解の係数を求めます。

\begin{align}
Y^{\prime} &= \left\{ 2At^3 + (3A + 2B)t^2 + 2Bt\right\}e^{2t} \\[0.7em]
Y^{\prime\prime} &= \left\{ 4At^3 + (12A + 4B)t^2 + (6A + 8B)t\right\}e^{2t}
\end{align}

式(\ref{整理後のオイラー方程式})に代入して整理します。

\begin{align}
(6At + 2B)e^{2t} &= te^{2t}
\end{align}

したがって,特殊解の定数係数は以下のようになります。

\begin{align}
A &= \frac{1}{6} \\[0.7em]
B &= 0
\end{align}

よって,求める一般解は以下です。$t$を$x$に戻すのを忘れないようにしましょう。

\begin{align}
y &= (C_1 + C_2 \log x)x^2 + \frac{1}{6}x^2 (\log x)^3
\end{align}

シェアはこちらからお願いします!
URLをコピーする
URLをコピーしました!

コメント

コメントする

※スパム対策のためコメントは日本語で入力してください。

目次
目次
閉じる