【徹底解説】四則演算の公理

ある集合$K$が四則演算の公理をみたすとは，$K$の任意の元$a,b$に対し，その和$a+b$と積$ab$と呼ばれる$K$の元が定義され，次をみたすことをいう。

1. 和の交換律：$a+b=b+a$
2. 和の結合律：$(a+b)+c=a+(b+c)$
3. 零元の存在：任意の$a\in K$に対し，$a+0=a$となる$0\in K$が存在する
4. 和の逆元の存在：任意の$a\in K$に対し，$a+(-a)=0$となる$-a\in K$が存在する
5. 積の交換律：$ab=ba$
6. 積の結合律：$(ab)c=a(bc)$
7. 分配律：$a(b+c)=ab+ac,\quad (a+b)c=ac+bc$
8. 単位元の存在：任意の$a\in K$に対し，$a1=a$となる$1\in K$が存在する
9. 積の逆元の存在：$0$でない任意の$a\in K$に対し，$aa^{-1}=1$となる$a^{-1}\in K$が存在する
10. 零元以外の元の存在：$1\neq 0$