【過去問解答】2017年統計検定1級<統計数理問2>

統計検定1級の過去問解答解説を行います。目次は以下をご覧ください。

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問題

統計検定1級の過去問からの出題になります。統計検定の問題の著作権は日本統計学会に帰属していますので,本稿にて記載することはできません。「演習問題を俯瞰する」で詳しく紹介している公式の過去問題集をご購入いただきますようお願い致します。

解答

一様分布の不偏推定量に関する出題でした。

(1)

i=1,,nに対し,θの尤度関数は

(1)l(θ)={1θn(0<xiθのとき)0(その他)

となる。θ<xiなるxi1つでも存在した場合には尤度関数は0となるため,全てのi=1,,nに対しxiθを満たすようにθを定めればよい。最尤推定では実現値xiを用いてθを表すため,θ=xmaxと定めればよいことが分かる。

(2)

Xの期待値は

(2)E[X]=0θx1θdx=1θ[x22]0θ=θ2

であることから,

(3)E[θ]=2ni=1nE[Xi]=2nnθ2=θ

が得られ,θθの不偏推定量であることが示された。

(3)

Xmaxの累積分布関数は

(4)G(x)=P(Xmaxx)=(0x1θdx)n=(xθ)n

であるため,Xmaxの確率密度関数は

(5)g(x)=G(x)=nθ(xθ)n1

となる。したがって,Xmaxの期待値は

(6)E[Xmax]=0θxnθ(xθ)n1dx=nθn0θxndx=nθn[xn+1n+1]0θ=nθnθn+1n+1=nn+1θ

となり,E[θ]=θが得られるため,θθの不偏推定量であることが示された。

順序統計量の分布に関する問題でした。

(4)

X2の期待値は

(7)E[X2]=0θx21θdx=1θ[x33]0θ=θ23

であるため,

(8)V[X]=E[X2]E[X]2=θ23θ24=θ212

が得られる。同様に,Xmax2の期待値は

(9)E[Xmax2]=0θx2nθ(xθ)n1dx=nθn0θxn+1dx=nθn[xn+2n+2]0θ=nθnθn+2n+2=nn+2θ2

であるため,

(10)V[Xmax]=E[Xmax2]E[Xmax]2=nn+2θ2(nn+1θ)2=θ2(n+1)2(n+2)

が得られる。これらより,

(11)V[θ]V[θ]=4V[X¯](n+1)2V[Xmax]/n2=4V[X]/n(n+1)2V[Xmax]/n2(12)=4θ2/(12n)(n+1)2θ2/(n2(n+1)2(n+2))=n+23

が得られる。したがって,1<nのときはV[θ]<V[θ]となるため,θの方が推定量として望ましい。

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目次
  1. 問題
  2. 解答
    1. (1)
    2. (2)
    3. (3)
    4. (4)