本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。
初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。
目次
QR分解の存在
任意の$n$次元正則行列$A\in\mR^{n\times n}$は,直交行列$Q\in\mR^{n\times n}$と対角成分が正の実数である三角行列$T\in\mR^{n\times n}$の積で表される。ただし,$T$が上三角行列の場合は$UT$,下三角行列の場合は$TU$となる。
正則行列に対して$QR$分解が存在することを主張する定理です。
証明
実数空間におけるグラムシュミット分解が$QR$分解に相当しますので,$QR$分解の存在はグラムシュミット分解の存在の証明に含まれます。
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