【数検1級対策】数列の極限とマクローリン展開による近似

本記事では,数学検定1級で頻出のトピックについてまとめていきます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

数列の極限とマクローリン展開による近似

$x$が$0$に十分近いとき,マクローリン展開による近似を利用することを考える。

これを使えば,はさみうちを使わずに一発で極限値を求められることがあります。

例題

$\displaystyle a_{n}=\sum_{k=1}^{n}\log\left(1+\frac{k}{2n^{2}}\right)$のとき,$\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_{n}$を求めなさい。

$\log(1+x)$のマクローリン展開は

\begin{align}
\log(1+x) = x - \frac{1}{2}x^{2}+\frac{1}{3}x^{2}-\cdots
\end{align}

となるため,$x$が$0$に十分近いとき$\log(1+x)$は$x$に一次近似できます。したがって,

\begin{align}
\lim_{n\to\infty}a_{n}
&\sim \lim_{n\to\infty}\frac{k}{2n^{2}}
= \lim_{n\to\infty}\left\{\frac{1}{2n^{2}}\cdot\frac{1}{2}n(n+1)\right\}
= \frac{1}{4}
\end{align}

が得られます。

シェアはこちらからお願いします!

コメント

コメントする

※ Please enter your comments in Japanese to distinguish from spam.

目次