【数検1級対策】連分数の扱い

本記事では,数学検定1級で頻出のトピックについてまとめていきます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

連分数の扱い

数検1級で狙われやすい連分数まわりのトピックは次の通り。

  1. 連分数の計算
  2. 約分

1.については「同じ形を同じ文字で置く」ことにより解くことができる。2.については大きな分母分子を持つ分数の約分問題が出題されることがあり,これらは「連分数展開することにより小さくなった分数を約分する」ことにより解くことができる。

例題

それぞれの頻出トピックについて例題を見ていきます。

連分数の計算

次の連分数の値を求めよ。

\begin{align}
1+\frac{1}{2+\frac{1}{1+\cdots}}
\end{align}

与式を$x$とおくと,

\begin{align}
x = 1+\frac{1}{2+\frac{1}{x}} = 1+\frac{x}{2x+1}
\end{align}

が成り立つため,これを整理して

\begin{align}
x^{2}+x-3=0
\end{align}

を得ます。これを解くと,与式は正であるから$\displaystyle x=\frac{1+\sqrt{3}}{2}$が得られます。

約分

$\displaystyle\frac{148953}{298767}$を約分せよ。

連分数展開を繰り返せばよいです。

\begin{align}
\cfrac{148953}{298767}
&= \cfrac{1}{\cfrac{298767}{148953}}
= \cfrac{1}{1+\cfrac{149814}{148953}}
= \cfrac{1}{1+\cfrac{1}{\cfrac{148953}{149814}}}
= \cfrac{1}{1+\cfrac{1}{\cfrac{1}{\cfrac{149814}{148953}}}}\\[0.7em]
&= \cfrac{1}{1+\cfrac{1}{\cfrac{1}{1+\cfrac{861}{148953}}}}
= \cfrac{1}{1+\cfrac{1}{\cfrac{1}{1+\cfrac{1}{173}}}}
= \cfrac{1}{1+\cfrac{1}{\cfrac{1}{\cfrac{174}{173}}}}
= \cfrac{1}{1+\cfrac{174}{173}}\\[0.7em]
&= \frac{173}{347}
\end{align}

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