【数検1級対策】重心の求め方

本記事では,数学検定1級で頻出のトピックについてまとめていきます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

重心の求め方

密度$\rho(x,y)$の物体$D$の重心$(\ox,\oy)$は,

\begin{align}
M &= \iint_{D}\rho(x,y)dxdy
\end{align}

のもとで

\begin{align}
\ox = \frac{1}{M}\iint\rho(x,y)x~dxdy,\quad
\oy = \frac{1}{M}\iint\rho(x,y)y~dxdy
\end{align}

と定義される。特に,$\rho(x,y)=1$の一様密度の場合は,領域$D$の面積を$S$とおくと

\begin{align}
\ox = \frac{1}{S}\iint_{D} x~dxdy,\quad
\oy = \frac{1}{S}\iint_{D} y~dxdy
\end{align}

と定義される。

例題

平面上の密度が一様な半円

\begin{align}
\{(x,y)|x^{2}+y^{2}\leq a^{2},~y\geq 0\}
\end{align}

の重心の座標を求めよ。

解答

対称性より$\ox=0$となります。$\oy$については,$S=\pi a^{2}/2$および極座標変換により,

\begin{align}
\oy
&= \frac{2}{\pi a^{2}}\int_{0}^{\pi}\!\!\!\int_{0}^{a}r\sin\theta\,rdrd\theta
= \frac{4a}{3\pi}\int_{0}^{\pi}\sin\theta\,d\theta
= \frac{4a}{3\pi}
\end{align}

となります。

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