【初学者向け】同次形の微分方程式

zuka

こんにちは。
zuka(@beginaid)です。

本記事では,数学検定1級で頻出の微分方程式についてまとめていきます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

同次形の微分方程式

以下の形の微分方程式を同次形の微分方程式と呼びます。

\begin{align}
\frac{dy}{dx} &= f\left( \frac{y}{x} \right) \\[0.7em]
\frac{dy}{dx} &= f\left( \frac{x}{y} \right)
\end{align}

一階同次線形微分方程式とは異なるため注意が必要です。「同次形」というのは$y/x$や$x/y$などで表される微分方程式のことを指し,同次微分方程式というのは斉次微分方程式とも呼ばれ,左辺を$y$の微分の階数に対して降べきの順に整理したときに,右辺が$x$の関数とならない微分方程式のことを指します。

解法

$u=y/x$もしくは$u=x/y$と置くことで変数分離形に帰着させることができます。

例題

以下の例題を解きましょう。ただし,初期条件は与えないため適切な定数項を設定します。

\begin{align}
(7x + 4y)\frac{dy}{dx} &= -8x -5y \label{例題}
\end{align}

まずは,$x\neq 0$のときを考えます。両辺を$y/x$の関数で表すために,両辺を$x$で割りましょう。

\begin{align}
\left(7 + 4\frac{y}{x}\right)\frac{dy}{dx} &= -8 -5\frac{y}{x}
\end{align}

ここで,$u=y/x$,すなわち

\begin{align}
y &= xu
\end{align}

と置きます。両辺を$x$で微分すると,

\begin{align}
\frac{dy}{dx} &= u + x\frac{du}{dx}
\end{align}

となりますので,元の微分方程式($\ref{例題}$)は以下のように変数分離形に帰着させることができます。

\begin{align}
(7 + 4u) \left( u + x\frac{du}{dx} \right) &= -8 -5u
\end{align}

左辺に$u$の関数,右辺に$x$の関数を移項させます。

\begin{align}
-\frac{1}{4}\frac{4u + 7}{(u+1)(u+2)}\frac{du}{dx} &= \frac{1}{x}
\end{align}

$\log$の導関数を出現させるために,左辺を部分分数分解します。

\begin{align}
-\frac{1}{4}\left(\frac{3}{u+1} + \frac{1}{u+2} \right) \frac{du}{dx} &= \frac{1}{x} \\[0.7em]
\end{align}

両辺を$x$で積分します。

\begin{align}
\log |u+1|^3 + \log |u+2| &= \log |x|^{-4} + C_1\\[0.7em]
\log \left|(u+1)^3(u+2)\right| &= \log \left|x^{-4} e^{C_1}\right| \\[0.7em]
(u+1)^3 (u+2) &= x^{-4} e^{C_1}
\end{align}

ここで,$C=e^{C_1}$と置くと以下のようになります。

\begin{align}
\left\{ x(u+1) \right\}^3 \left\{ x(u+2) \right\} &= C \\[0.7em]
(x+y)^3(2x+y) &= C \label{解}
\end{align}

これには$x=0$の解も含まれていますので,求める解は式($\ref{解}$)になります。

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