【徹底解説】対称双一次形式とエルミート双一次形式の定義

本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。

初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。

目次

対称双一次形式とエルミート双一次形式

$\mK$は実数空間$\mR$または複素数空間$\mC$を表す。$V$ を$\mK$上のベクトル空間とし,$f$を$V\times V$から$\mK$への写像,すなわち$V$の任意の元のペア$(u,v)$に対して一つのスカラー$f(u,v)\in\mK$を対応させる写像とする。$f$が双一次形式であり,以下を満たすとき,

  • $f(u,v)=f(v,u)$

$f$を対称双一次形式という。同様に,$g$が共役双一次形式であり,以下を満たすとき,

  • $g(u,v)=\overline{g(v,u)}$

$g$をエルミート双一次形式という。

双一次形式は,$f$が二つの変数の双方について線型であることに由来しています。一方で,共役双一次形式は,$g$が第一変数については共役線型であり,第二変数については線型であることに注意して下さい。$\mK=\mR$のときは,双一次形式と共役双一次形式は等価になります。

シェアはこちらからお願いします!

コメント

コメントする

※ Please enter your comments in Japanese to distinguish from spam.

目次