本記事は数学の徹底解説シリーズに含まれます。
初学者の分かりやすさを優先するため,多少正確でない表現が混在することがあります。もし致命的な間違いがあればご指摘いただけると助かります。
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上界/下界/有界/上限/下限
実数$b$が$\mR$の部分集合$A$の上界であるとは,任意の$a\in A$に対して$a\leq b$が成り立つことをいう。また,実数$c$が$\mR$の部分集合$A$の下界であるとは,$c\leq a$が成り立つことをいう。
$A$の上界,下界の集合をそれぞれ$U(A),L(A)$と表す。$U(A)\neq\phi$のとき,$A$は上に有界であるといい,$L(A)\neq\phi$のとき,$A$は下に有界であるという。上下に有界のとき,単に有界という。
$U(A)$の最小元$m$が存在すれば,$m$を$A$の上限といい,$\sup A$と表す。同様に,$L(A)$の最大元$l$が存在すれば,$l$を$A$の下限といい,$\inf A$と表す。
上限はsupremumの頭文字で$\sup$,下限はinfimumの頭文字で$\inf$と表されます。
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