【IPA対策】DHCPリレーエージェントとgiaddr

本稿ではIPA試験で必要とされる知識をまとめます。

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DHCPリレーエージェントとgiaddr

DHCPリレーエージェントとは,異なるセグメントに設定されているDHCPクライアントとDHCPサーバを中継する機能,または中継機器のことを指します。UDPの上位で動くプロトコルであるため,IPアドレスが割り当てられていなくても機能します。

DHCPリレーエージェントとgiaddrのしくみ

上図はDHCPディスカバとDHCPオファーを表していますが,DHCPリクエストとDHCP ACKでも同様の関係性となっています。

DHCPクライアントからルータへのDHCPディスカバはL2フレームのブロードキャストですが,ルータにてL3フレームのユニキャストに変換されます。このとき,IPパケットのデータにはDHCPクライアントが接続されているLAN側のインタフェースのIPアドレスがgiaddrフィールドに格納されます。送信元IPにはDHCPサーバが接続されているWAN側のインタフェースのIPアドレス,宛先IPにはDHCPサーバのIPアドレスが格納されます。

DHCPサーバは割り当てらるIPアドレスの候補を探し,DHCPオファーとしてIPパケットを送り返します。送信元IPにはDHCPサーバのIPアドレスが,giaddrで指定されたIPアドレスが格納されます。結果として,DHCPクライアントにDHCPサーバからのDHCPオファーが届きます。

ルータからDHCPクライアントに送られるDHCPオファーに関しては,ブロードキャストにもユニキャストにもなり得ます。RFC2131によれば,DHCPリクエストにおいてgiaddrフィールドだけでなくciaddrフィールドやブロードキャストビットに基づいてDHCPオファーの通信種別が決定されるようです。

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